これからの介護職~介護ロボットとの共存~

まずは介護ロボットの概要や役割を知る

介護ロボットの現状とこれから

少子高齢化が進んでいることもあり、介護業界は慢性的な人手不足に悩んでいます。介護士1人ひとりにかかる負担も大きく、丁寧なケアを実践したくても難しい状況です。そのような介護業界の切り札となるのが、開発が進められている介護ロボットです。介護ロボットを導入することで介護の現場はどのように変化するのでしょうか。

介護ロボットの概要

介護士の負担軽減に役立つ

今注目を集めている介護ロボット

今注目を集めている介護ロボット

介護業界で今、大きな注目を集めているのが「介護ロボット」です。ロボットと聞くと、人型で介護作業をこなす、というイメージを持つかもしれません。しかし、実際の介護ロボットは情報を「感知」して「判断」し、「動作」するという3つの要素を持ち、知能化した介護機器のことを指します。介護ロボットには装着型パワーアシストや歩行アシストカート、自動排せつ処理装置、認知症の人に使用する見守りセンサーなどさまざまな種類があります。
介護ロボットの目的は利用者の自立をサポートすることですが、介護士の負担軽減にも役立っています。現在、さまざまな介護ロボットが開発されており、実際に導入する介護施設も増えてきています。

人手不足の解消に期待

少子高齢化が進み、介護を必要とする高齢者の数も増えています。しかし、介護を担う介護士が不足し、どの施設でも深刻な人手不足に悩まされています。介護の仕事は、要介護者を支えて歩いたり、車いすに移動させたりといった動作も多く、常に身体に大きな負担がかかっています。特に、腰にかかる負担は大きく、腰痛に悩まされている人も少なくありません。しかし、介護ロボットを導入することによってこのような身体的な負担を軽減でき、さらに業務にも時間的な余裕ができるため、精神的なストレスを解消することもできます。介護ロボットは現場で働く介護士の負担軽減に役立つとして大きな期待が寄せられています。
ただし、介護ロボットに頼るだけでは介護業界の問題解決にはつながりません。今後も75歳以上の高齢者が占める割合はますます増加すると予想されています。それに対し、15~64歳の人口は減少しているため、このままの状態では人手不足が年々深刻になるだけです。国の試算によると、2025年度までに必要な介護人材は約55万人ともいわれています。介護士の処遇改善や離職防止、定着促進、生産性向上など何かしらの対策を講じなければならないでしょう。

現状は?

現在は経済産業省が中心となって民間企業や研究機関での介護ロボットの開発を支援し、実証実験を厚生労働省が中心となって実際の介護現場で行っています。今のところ開発は進んではいますが、一般的に普及しているとはいえません。全国の事業所を対象にした調査では、介護ロボットを導入していない事業所は75.4%でした。導入しているところは3割にも満たないのです。
なぜ導入している事業所が少ないのでしょうか。進んでいない理由として考えられるのは「介護ロボットの機能が介護士の代わりを担えるまでには達していない」ことや「人が操作する部分が多い」ことなどです。とはいえ、63.1%の事業所は介護ロボットを「利用したい」もしくは「利用を検討したい」と答えていますので、これから普及していく可能性は十分にあります。

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