これからの介護職~介護ロボットとの共存~

介護ロボットの導入に対するさまざまな意見

介護ロボットの現状とこれから

少子高齢化が進んでいることもあり、介護業界は慢性的な人手不足に悩んでいます。介護士1人ひとりにかかる負担も大きく、丁寧なケアを実践したくても難しい状況です。そのような介護業界の切り札となるのが、開発が進められている介護ロボットです。介護ロボットを導入することで介護の現場はどのように変化するのでしょうか。

導入に対する意見

介護ロボットの導入に賛成?反対?

年々拡大している介護ロボット市場

年々拡大している介護ロボット市場

介護ロボットの市場は年々拡大し続けています。拡大し続けているということは、需要が高いということです。介護人材不足を解消する、と大きな期待が寄せられていますが、だからといって「受け入れられている」とは限りません。実際、全国の介護事業者のうち介護ロボットを導入しているのは3割いるかどうか、というところです。そのような状況で介護ロボットの普及は進むのでしょうか。

現場は否定的な人の方が多い

まずは、実際に介護の現場で働いている人の声を見ていきましょう。介護士を対象としたアンケートによると、介護ロボットの導入に反対している割合は約7割です。介護ロボットを導入することで個人の負担軽減につながるため歓迎する人の方が多いのかと思いきや、意外に否定的な声が多いようです。
導入を反対する理由として挙げられているのが、「介護ロボットの故障が原因で事故が起きた場合の責任問題がはっきりしていない」「耐久性が心配」「人が行うのと違って温かみがない」などでした。この中でも特に重要視されているのが「故障による事故の責任問題」です。そもそも介護ロボットはまだ始まったばかりの事業です。計算上や設計上には問題がなくても、実際に使用する中でトラブルが発生する可能性もあります。人間の身体に直接触って介助することもある介護は命に関わる、責任重大な仕事です。いくら便利でもリスクの高いものを導入するのに躊躇するのは当たり前のことでしょう。

要介護者は肯定的

しかし、その一方で介護を受ける側である要介護者のうち8割が介護ロボットの導入を肯定的に捉えています。なぜ、要介護者は介護ロボットに肯定的なのか、その理由は「人を相手にするよりも気を遣わないから」です。病気の後遺症や加齢などさまざまな理由がきっかけで介護を必要とするようになったものの、これまで当たり前にできていたことが誰かの手を借りなければできなくなることは心理的に大きな負担となります。要介護者は「申し訳ない」という気持ちを持って介護を受けている場合が多いのですが、介護ロボットを使用することによってその負担が軽くなり十分な恩恵も受けられるため、肯定的に捉えている人が多いのです。

介護ロボットが当たり前の時代になる

これから先も高齢者の数が増加すると予想されているため、少しでも早く介護人材不足を解消しなければなりません。介護ロボットの導入に否定的な意見があるのも分かりますが、現状を改善するには介護ロボットの導入は避けられないことでしょう。「ロボットによる介護が当たり前の時代」になる時がくるのです。今からしっかりとお金と心の準備をしておけばいざという時も慌てずにすみます。

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