少子高齢化が進んでいることもあり、介護業界は慢性的な人手不足に悩んでいます。介護士1人ひとりにかかる負担も大きく、丁寧なケアを実践したくても難しい状況です。そのような介護業界の切り札となるのが、開発が進められている介護ロボットです。介護ロボットを導入することで介護の現場はどのように変化するのでしょうか。
少子高齢化が進んでいることもあり、介護業界は慢性的な人手不足に悩んでいます。介護士1人ひとりにかかる負担も大きく、丁寧なケアを実践したくても難しい状況です。そのような介護業界の切り札となるのが、開発が進められている介護ロボットです。介護ロボットを導入することで介護の現場はどのように変化するのでしょうか。
国の取り組みを分かりやすく紹介
介護業界の人手不足を解消する切り札として大きな期待が寄せられている介護ロボットの開発と普及に、国も力を注いでいます。次々と施策を打ち出してきましたが、これらをひとつずつ理解しようとするのは非常に難しいため、大きなターニングポイントになるものに焦点を当て、全体の動きや流れを見ていきます。
国は介護ロボットの普及に向けてさまざまな政策をスタートさせ、2010年度には他の自治体に先駆けて、神奈川県で介護ロボットの普及推進を図るモデル事業が始まりました。この頃から介護分野のさまざまな課題がクローズアップされており、その問題解決の一環として行われた最初の試みでした。
介護ロボットの開発支援が本格的にスタートしたのは2013年度です。これは介護ロボットを開発・製作する「作り手」に対する支援です。第二次安倍内閣で閣議決定され、安価で利便性の高いロボット介護機器を開発するための「ロボット介護機器開発5ヵ年計画」が盛り込まれました。また、政府はKPI(目標を達成するための中間的な指標)を掲げ、2020年に500億円の市場規模を目指すこととし、さらに、介護ロボットの開発支援を行うための重点分野も定められました。
介護ロボットを普及させるためには実際に使う事業所の協力が必要不可欠です。そのため、政府は「使い手」に対する支援も本格化させました。2015年度には「介護ロボット等導入支援特別事業」で約52億円もの税金を投入し、介護ロボットの購入を補助したのです。全国の事業所が対象ということもあり、補助率はほぼ100%でした。これにより、介護ロボットの購入が全国に広がるようになったのです。
また、地域医療介護総合確保基金をあてた補助制度も2015年度から実施されるようになりました。補助の限度額は当初、1台につき10万円でしたが、2018年には30万円に増額され、より購入しやすくなりました。
このように、国も介護ロボットの開発・普及を支援しているのですが、当初の介護ロボットは「技術ありき」の製品ばかりで、現場からは「使い勝手が悪い」とあまり良い評価は得られていませんでした。そこで、現場のニーズに沿った介護ロボットを開発するために、全国に協議会が設置され、開発の初期段階から現場の声を反映させるように取り組んでいます。
また、介護ロボットのさらなる普及を目指して、「介護ロボットフォーラム」も開催されています。これは各都道府県の高齢福祉部門がリードを取って開催してきた介護ロボット関連のイベントと内容は同じですが、厚生労働省の事業として全国47都道府県で行われるようになりました。
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